ゲーム紹介
「おいおい、ルヴァン、お前まだLv1なのかよ! いつまで経っても成長しないとか、逆に才能だよな!」
いつものように、ジャネスにいじめられている。俺はルヴァン。冴えない18歳の青年だ
この世の中は平和そのもの。魔王なんていないし、モンスターと呼べるのは、安全が保障されているダンジョンにいるゴブリンぐらいだ
なので、娯楽のない田舎では、そのダンジョンでどれだけ活躍できるかでカーストが決まっている
不思議なダンジョンだが、レベルはそのまま持ち越せるのだ
なので、俺をバカにしている二人も、何度もダンジョンに行き、レベルを少しずつあげてスコアを伸ばしている
しかしながら、俺は彼らの倍はダンジョンに潜っているのだが、レベルは1のままだ
「はぁ、別にダンジョン潜るのも好きじゃないんだけど、他にやることもないしな」
俺はまたダンジョンに向かうと、そこで1匹のネズミが横切るのが見えた
特段不思議なことでもないが、あまりにも非日常に飢えていて、ダンジョンに潜るのもうんざりしていた俺は、軽い好奇心からネズミを追いかけた
「こんな場所、あったんだ」
ネズミを追いかけていると、あまり綺麗とは言えない湖を見つけた
これは良い。今度ジャネスに自慢してやろう
そう思いつつも、このような汚い湖では自慢にもならないだろう
なので、俺はこの湖を清掃することに決めた
いつもダンジョンに潜ってた虚無の時間を当てて、1ヶ月ほどだろうか。湖は見違えるほど綺麗になった
「これは、ジャネスに自慢どころか、村の観光名所になるな」
満足げに綺麗になった湖のほとりに腰掛けると
「ありがとうございます。あなたのおかげで、私も力を取り戻しました」
急に聞き覚えのない声が聞こえ、驚き振り返ると、そこには大きなネズミ…なのかもわからないが、異様な生物がいた
「も、モンスター!?」
俺はなんとか飛び上がりつつ、拳を構える
くそ。こんなのが出るなら、木の棒ぐらいは掃除せずに残しておくんだったな
「まぁまぁ。お待ちください。青年」
大きなネズミは優しい声で嗜める。そういえばモンスターが人の言葉を話すなんて聞いたことない
「私は泉の精霊。あなたが泉を綺麗にしてくれたおかげで、身体も力も取り戻せたのです
褒美に、私の力の一部をお貸ししましょう」
そう精霊?は言うと、問答無用で前足をかざし、俺の頭に置いた
若干気持ち悪いが、どうせ悪意を持たれていたら、そんなこと思う間もなく俺は肉片になっていただろう。そう思わせるだけの力を感じた
「終わりました。これで、あなたはダンジョンにある神器を使うことができるようになります」
「神器…?」
「ダンジョンに潜っていると、宝箱があるでしょう。あれは全て神器と呼ばれる、神の力が宿ったものです」
「そんなものがこの村のダンジョンに!?」
「まあ、あのダンジョン自体が神器みたいなものなのですが…」
確かに、何度入っても地形が変わり、いくらゴブリンを倒しても復活し、宝箱もいくらでも出てくる。不思議なダンジョンだ。神の力と言われても納得だろう
「さあ、試しにダンジョンに行ってみてください。最初にあなたに一つ神器を授けましょう」
そう言われて俺は1ヶ月ぶりのダンジョンに向かうのであった
カードをひっくり返して、ダンジョンを攻略していきましょう
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