ゲーム紹介
✕✕県の深い山奥に位置する廃病院。かつては多くの患者の苦痛を和らげる場所だったが、今は忘れ去られた廃墟と化していた。風が吹き抜け、窓のない部屋からは不気味な音が漏れ聞こえる。外界との接触を断たれたこの場所は、時間が止まったかのように静まり返っていた。
一人の若い探検者、浩介は、都市伝説や怪談に魅了されていた。廃病院の噂を聞きつけ、仲間と共にその扉を開けることを決意する。だが、彼らが入ると、異様な空気が漂い始め、誰もが不安を感じる。壁には薄汚れた手術室の痕跡が残り、かつての医療器具が放置されている。何かが彼らを見つめているような感覚に包まれ、浩介の心臓は音を立てて鳴り始めた。
「ここは本当にやばいところだな…」仲間の一人が呟く。だが、浩介は不気味な興奮を感じていた。この先に、何か恐ろしい秘密が隠されているような気がしてならなかった。果たして彼らは無事にこの場所から逃げ出せるのか、それとも廃病院の呪いに囚われてしまうのか?
「ちょっと見てみろよ、ここに何か書いてある!」一人が壁に目を留め、仲間たちが集まる。そこには判別しにくい、だが確実に人の手によって刻まれた、かすかな文字が書かれていた。
「こ こ に は 何 も な い」
浩介たちに一瞬、静寂が訪れた。
「冗談だろ?」浩介が笑いをこらえながら言うと、他の仲間も少しずつ笑い始めた。「それじゃあ、何も起きないってことか?」
気持ちがほぐれ、恐怖が和らいだ彼らは、次第に元気を取り戻し、廃病院の探検を続けた。部屋を回り、古びた家具や医療器具を観察しながら、心の中の恐怖がどんどん薄れていく。
「ほんとに何もないな…」仲間の一人が肩をすくめて言った。
その時、彼らの背後で大きな音がした。驚いて振り向くと、金属製のトレイがカラカラと転がっているだけだった。そしてこの事件の犯人、小さなネズミが慌てて向こうへ逃げていった。笑い声が再び響き、彼らは一気に緊張を解いた。お互いに冗談を言い合いながら、無事に廃病院を探索し終えた。
外に出ると、夕焼けが森の向こうに沈んでいく。浩介は深呼吸しながら、「結局、ここには何もなかったな。なんだか拍子抜けだ」と言った。
仲間たちも同意し、笑顔で帰路についた。廃病院はただの古びた建物で、彼らが想像していたような恐ろしい秘密は存在しなかった。ただ、彼らの心には一つの教訓が刻まれた。「恐怖は、時に自分たちの心が作り出すものだ」ということを。
浩介は家に帰った後、自分のノートPCを起動してお気に入りのフリーゲームサイト「Unityroom」にアクセスをした。いつものように新着ゲームを流し見していると、一つのゲームが彼の目に留まった。「The_hospital」...? 彼は自分がさっきまで居た場所と、このタイトルとを紐づけずにはいられなかった。浩介は幾分の期待を抱いてゲームを遊び始めた。
しかし、そのゲームは製作者の、この、何か変なYみたいなやつが3Dの練習として作っただけで、およそインタラクティブなゲームとは言えなかった。できることと言えば、ただ歩くことだけ。しかもステージはとても狭く、ストーリーテリングの欠片もない。
浩介は、こういうよく分からないゲームが本当に嫌いだった。心底憎んでいた。人類最大の敵だと思っていた。それは善の側に立つすべての存在が総力を挙げて唾棄すべき絶対的な悪が、現世に形をとって現れた、そんな存在だと思っていた。
浩介の憤懣は留まるところを知らなかった。ついに彼は発狂し、奇声を上げながらキーボードを潰し、モニターをたたき割った。その時、鋭利な金属片が彼の柔らかい動脈を切り裂いた。瞬間、真っ赤な血が壁を机を染めた。浩介はその時、家に一人だった。彼が自分の深刻な様態に気づいたときにはもう手遅れだった。霧がかっていく彼の意識では、金属製のトレイがカラカラと何度も、何度も回り続けていた。
WASD 移動
マウス 視点操作
マウスがだいぶアレなんですけど、フルスクリーンにしたら大丈夫なのでそうして頂けると幸いです。
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