「ゲーム作ってるの！すごい！どこで遊べるの？」←この状況を乗り切る為だけに用意したアクションゲーム

かつてのおれはこう言った。
こんな三日で作れるようなゲームを作って何になる。
おれはもっと凄いゲームの開発にこそ時間を使うよ、と。

あれからもう十年近くも経つ。
凄いゲームは完成していない。
見せられる成果は何も無い。

おれは悲しい。
とても悲しくなった。

だから作った。
三日どころか二週間も掛かってしまったが。
これが今のおれの出せる一割くらいの全力だ。

……。
え、いやだってマップどころか武器も敵も一種類しかないからね。
ボリューム的にアイデアの一割も出せていない。
本当はここからロボットがばら撒く大量のスクラップを回収して武器をアップグレードしたり、端末にアクセスすることでクローンを周回強化したり、弾切れする銃を手に区画を解放しながら広いワンマップをぐるぐる回って生き延びるサバイバルシューティングにしたかったんだけど、まあ生活費も尽きたし今回はここまでにしておいてやろうと思う。……これは負け惜しみではない。おれはもっと凄いゲームの開発に時間を注ぐタイプの人間だから。